矢野経済研究所は、同社が独自に定義した国内の「個食」フード(個食対応商品)市場の動向を調査し、その概要を発表しました。
「個食」フード(個食対応商品)の国内市場は継続的かつ堅調に拡大しています。2021年度に5,309億円であった市場規模(4分野計)は、高い水準での成長を維持しており、2025年度には前年度比108.4%の7,443億円(メーカー出荷金額ベース)に達しています。(グラフ)

グラフ
継続的成長の背景には、国内における単身世帯の増加や高齢者人口の増加(総務省統計局「国勢調査結果」「人口推計」)といった世帯構造の変化が挙げられます。さらに、共働き世帯の増加(総務省統計局「労働力調査」)に伴い、家事の省力化ニーズや家族間における生活時間帯の違いがみられ、同一世帯内であっても各自が別々のメニューを別々の時間帯で喫食するといった食事の個別化が進行しています。
従来の家族向けを想定した大容量商品を個食向けに小分けにする手間や、それに伴うフードロス(食べ残し等による食品の廃棄)の発生を回避し、商品単体あるいは電子レンジ等の設備のみで一食が完結する利便性の高い商品群への需要が市場全体を押し上げている様相です。
「個食」フード(個食対応商品)市場は今後も堅調な成長を持続し、2030年度の市場規模(4分野計)は1兆514億円(メーカー出荷金額ベース)と大きく拡大するものと予測。
世帯構造の変化に加え、共働き世帯における異なる生活時間や、家事の省力化などの時間的な効率性を重視する生活スタイルといった現在のトレンドは今後も継続し、家庭内における食事のあり方をさらに変化させていくものと考えられます。
その結果、家族単位での調理と分配を前提とした食卓から、個人の都合に合わせた1人での食事完結へと個食対応商品に対する需要は加速していき、「個食」フードは生活を支える基盤として、今後も成長していくと思われます。

健康ジャーナルライター
ホリスティック・ ジャーナル
