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内面からのアプローチと外面からのアプローチで市場は多角化


健康と美容の基盤を支えるエイジングケア

2020年以降の新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で経済は大きな打撃を受けましたが、健康・美容業界は全体的に大崩れもなく、軒並み好調基調に推移しています
インバウンド需要は壊滅的で、しばらくは期待できない状況ですが、国内需要への強化策を図るなどで立て直した企業も多いです。

健康や美容は永遠のテーマでもあり、不況に強く、大崩れしないのが健康美容業界。新型コロナウイルスという未知の驚異がある中、免疫力を強化するためのサプリメント摂取や、おうちエステなどへの美意識など、個々のレベルでも変化が生じたことも大崩れしない要因といえるでしょう。
その根底にあるのが「エイジングケア」への強い意識。アンチエイジングというワードが定着し、原料メーカーや商品販売企業も「エイジングケア」に注力しています。

定番のプラセンタ市場は堅調

「エイジングケア」の定番といえばプラセンタ。元々は牛の胎盤を活用した牛由来が国内のプラセンタ市場を形成していましたが、2000年初頭に起こったBSE問題でプラセンタ市場は大打撃を受けました。
その後、豚由来、馬由来のプラセンタにシフトされ、現在のプラセンタ市場を支えています。

エイジングケアはサプリメントなどの内面的アプローチの一方で、スキンケアやフェイスケア、ヘアケアなど外面的アプローチも重要です。
スキンケアの王道といえばコラーゲンですが、ここ数年、水溶性プロテオグリカンもエイジングケア素材として人気です。
ただ原料コストが比較的高いので、水溶性プロテオグリカンを主成分とした製品の価格が安価なものは、エビデンス効果を訴求できる分量が配合されていないケースもあるので注意が必要なため、メーカー選びは慎重にしたいところです。

サプリ

高価格の美顔器も「おうちエステ」の定着で需要も多い

スキンケア効果をさらに高めることができるのが美顔器。
超音波などのパワーで表皮層はもちろんですが、奥深い真皮層まで有用成分を浸透させることが可能です。昨今の「おうちエステ」の定着もあり、手軽に扱える美顔器の需要も高く、10万円以上の高価格帯の美顔器も売れており、エイジングケアには欠かせない存在です。

新型コロナウイルスの影響で経済状況も先行き不透明感がある中、健康と美容という永遠のテーマが後押しし、常に新素材や新製品を開発している企業姿勢は、業界最大の強みでもあり、底堅さ、不況に強い業界を実証しているといえるでしょう。

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子


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