富士経済が公表した国内の医療用医薬品市場を調査によりますと、糖尿病治療剤の伸長、希少疾患治療剤やADC(抗体薬物複合体)の処方浸透など近年発売された新薬が市場をけん引しています。
自己免疫疾患・アレルギー・呼吸器疾患領域で、潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患、乾癬、アトピー性皮膚炎などへの処方拡大を中心に生物学的製剤やJAK阻害剤が伸びています。また、オンコロジー領域では免疫チェックポイント阻害剤やADCがけん引し、市場拡大が期待されます。
今後2030年にかけて、後発品への処方シフトや薬価改定の影響を受けつつも、直近で発売された新薬の処方浸透が進むことに加え、IgA腎症や代謝機能障害関連脂肪性肝疾患といった未充足の医療ニーズに対応する新薬の登場が、市場拡大に寄与するとみられます。
2030年代に入ると、これまで市場をけん引した「キイトルーダ」(MSD)などの製品に後発品の登場が予想されますが、現在フェーズⅡ、フェーズⅢで開発中のADCや二重特異性抗体などの発売、市場浸透が期待されるため、新薬の発売が順調に進めば、後発品や薬価引き下げなどの影響を受けつつも2035年まで市場拡大が続くとみられます。


健康ジャーナルライター
ホリスティック・ ジャーナル