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自治体の運動促進事業は行政主導の運動教室やイベントが主流

運動促進事業 運動教室

日本では、少子高齢化の急速な進展に伴い、医療費や介護費の膨張が社会課題となっており、このような状況下において、疾病の発症や重症化を未然に防ぐ予防医療の重要性がこれまで以上に高まっていることから、国はこの課題に対応するため、自治体、健康保険組合、企業などと連携しながら、健康維持・増進や生活習慣改善を促進する取り組みを進めています。

こうした背景を踏まえ、矢野経済研究所が2026年1月~2月に全国の157自治体(市区町村)の健康増進および運動促進担当部署を対象にインターネットアンケート調査を実施し、健康増進事業(運動・身体活動の促進に関する事業)の実施状況、運動促進事業の実施状況、民間フィットネス事業者との連携状況等を分析した結果の一部を公表しました。


2025年度に実施している「運動・身体活動の促進」に関連する事業(以下、運動促進事業)の内容を尋ねたところ(複数回答)、「自治体主催の運動教室・スポーツイベント」が68.2%と全体の約7割を占め、自治体(行政)が直接企画・運営する従来型の施策が依然として主流であることが示されました。
次いで「健康ポイント事業(ウォーキングポイント等)」(56.7%)が過半数を超えました。参加者へのポイント付与といった参加動機の創出に有効なインセンティブ型施策として広く普及している一方、ポイント目当ての一時的な参加にとどまる可能性も否めず、行動変容・習慣化につながっているかどうかの検証が今後の課題となります。
「通いの場・サロン活動の支援(介護予防)」(51.0%)は約半数を占め、地域の居場所づくりと運動促進を一体的に進める取り組みが多くの自治体で実施されている実状が示されました。

一方、「オンラインを活用した運動支援」(7.0%)と「民間スポーツ施設の利用助成・クーポン配布」(4.5%)の実施は低水準にとどまっています。新型コロナウイルス禍を経てオンライン活用への機運が高まったものの、自治体の運動促進事業への定着は限定的です。また、民間フィットネス事業者との連携による住民の運動機会拡大というアプローチはまだ黎明期であることが示唆されますが、この背景には予算確保の難しさがあるものと思われます。自治体において運動促進事業を通じた健康維持増進や生活習慣改善を促すには、予算確保のための定量データによる効果測定が必要であることから、民間事業者から医療費・介護費の削減効果など十分な効果を示すことができれば、予算確保への検討の余地が見込まれ、普及を促進する可能性の大きい領域でもあると考えられます。

執筆
代田 多喜子

健康ジャーナルライター

ホリスティック・ ジャーナル

編集長 代田 多喜子

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