定年退職の年齢が70歳まで引き上げられることが話題になっています。
現在の仕事をしている中で、その年齢まで働けるのか、何歳まで現役で頑張ればいいのかと不安になる人も多いです。
それは、エステティシャンとして活躍している人にも同じことが言えるでしょう。
今回はエステティシャンは何歳まで現役でいられるのか、どのような方向性にすると安心感を得ながら仕事ができるのか、ご紹介していきます。
定年退職が70歳に引き上げられる可能性
現在日本の定年退職は、多くの企業で65歳とされています。
しかし、少子高齢化に伴う人手不足が深刻な状況になっているため、定年退職の年齢を70歳まで引き上げる、再雇用をより積極的に行おうという動きが顕著になっているのです。
定年退職は元々ありませんでしたが、1887年の海軍火薬製造所で55歳を定年と定めたことが始まりでした。
その後、60歳まで引き上げられ、その年齢が一般的に広まっていったのです。
そして今では、65歳まで再雇用をするケースも増えており、より長く働けるようになっています。
60歳以上でも体力に自信がある人も多いため、そのような方向性へと変わっていったと考えられます。
では、エステティシャンの定年退職は何歳になっているのでしょうか?
エステティシャンをはじめとする美容業界は、自営業というケースも多いため定年退職が定められていません。
もちろんチェーン店であれば定年が決まっていることも多いですが、独立開業すれば何歳までという制限なく働ける職種ということになります。
エステサロンによっては、店長やエリアマネージャー、インストラクターなどになれることもあり、そのようなエステサロンでは年齢を重ねても活躍できる可能性が高いでしょう。
エリアマネージャーやインストラクターは、施術を直接行うのではなく、経営サイドの仕事を行ったり、新人へ技術を教えたりすることが多くなります。
そのため、年齢を重ねても無理なく働けるでしょう。
やる気があれば何歳まででも働くことができる
エステサロンで働いているスタッフは、新人からベテランまで幅広くなっています。
エステティシャンというと若い人のイメージが強いかもしれませんが、そうとは限りません。
エステサロンで行われている施術は専門的な知識や技術が必要になるため、手に職を付けていると言えます。
そのため、長く働き続けることができるのです。
チェーン店のエステサロンの場合は40歳くらいまでを区切りとしているケースが多くなっていますが、それはあくまでも目安であり、40歳で退職しなければいけないわけではありません。
また、その目安よりも上の年齢でもエステサロンで働き始めて研修を受ける人もいます。
このようなことを踏まえて考えてみると、エステサロンにおける仕事をこなせる体力と熱意、やる気さえあれば、年齢に左右されることなく働ける仕事だと言えるでしょう。
ただし、エステティシャンは体力勝負の職種でもあるため、年齢と共に厳しいと感じてしまう可能性もゼロではありません。
エステサロンではボディトリートメントなどを行うため体力が必要です。
土日勤務や平日の遅い時間まで仕事をすることもあり、家庭を持っている場合は家庭との両立をするための工夫もしなければいけないでしょう。
さらに、エステサロンの多くはできるだけ若いスタッフが欲しいと考えています。
もしも同じくらいのスキルを持っていた場合、若い人が優先的に採用されるケースもあります。
そのため、エステティシャンは若い人しかいないというイメージを持たれがちなのです。
他のエステサロンへ転職を考えたり、ある程度の年齢になってから未経験でエステ業界に入ったりすることを考えているのであれば、年齢を重ねれば重ねるほど難しくなってしまうことは覚えておいた方が良いでしょう。
人生経験を活かせる職種でもある
エステティシャンはコミュニケーション能力が必要な職種です。
エステ業界に入る前に接客業などの経験があればその経験も役に立つでしょう。
また、年齢を重ねているエステティシャンだからこそ、より具体的で的確なアドバイスができることもあります。
エステサロンへ足を運ぶ顧客の年齢層も徐々に高まっています。
そのため、若いエステティシャンよりも同年代のエステティシャンに施術してもらいたいという要望を持つ顧客も増えているのです。
美容に興味を持つ年齢にも制限はないため、より若々しくいたいと考える人のニーズに応えられるようなエステティシャンも必要です。
より若々しくいたいと考える人の気持ちは、若いエステティシャンよりも年齢や経験を重ねてきたエステティシャンの方が共感できるという点も人生経験を活かせることにつながるでしょう。
ライフスタイルに合わせた働き方をしたいなら
独立開業も視野に入れるべき
エステティシャンという職業は、ライフスタイルに合わせた働き方がしやすい職種です。
なぜかというと、培ってきたスキルを活かして独立開業することもできるからです。
エステティシャンの仕事ができるのは何歳までという明確な決まりはなく、いくつになってもやる気があればできる仕事の1つとなっています。
しかし、エステサロンの場合はある程度の年齢になると働き続けることが難しくなる可能性もあります。
そのため、エステティシャンとして長く活躍したいのであれば、独立の視野に入れるべきなのです。
自分がエステサロンのオーナーとなれば定年退職をする必要もありませんし、スタッフを雇うことで施術をする際の体力的な負担を感じることもなくなります。
さらに、自分の都合に合わせて営業時間を設定することもできるため、無理のない範囲で働けるでしょう。
自宅の一室を改装してオープンする自宅サロンであれば、開業費用も抑えることができます。
そこで軌道に乗ってきたらテナントでの開業をすることもできるので、将来性もあると言えるでしょう。
エステティシャンとして独立開業するのであれば、一般的なエステサロンで行われているような施術だけではなく、リフレクソロジーやヘッドスパなどに特化したメニューを組み込むとより成功しやすくなります。
これは、他のエステサロンと差別化しやすくなるためです。
エステティシャンとして年齢が高くなることはデメリットのように思われがちですが、年齢と経験を重ねたからこそできるレベルの高い施術を提供できるようになります。
これは大きな強みになり、独立後の心強い味方になるでしょう。
スタッフを雇うのであれば、ボディケアはスタッフに任せ、リフレクソロジーやヘッドスパなどの専門的な施術は自身が行うなどの工夫を凝らしてみるのも良いでしょう。
中には熟練の技術に魅了される人が出てくるかもしれません。
このように、年齢を重ねたことで生まれるメリットもあるので何歳でもエステティシャンの技術を活かしていきましょう。
エステティシャンを目指している人や現在エステティシャンとして働いている人は、何歳までこの仕事ができるのか不安に感じてしまうこともあるでしょう。
エステサロンという職場、エステしシャンという体力が必要な職種だからこそ生まれる不安です。
しかし実際は、何歳まででも働ける職種なのです。
独立開業し、サロンのオーナーになることができれば、経営や教育に徹することもできるので、年齢を重ねてもエステ業界で仕事ができます。
もし何歳になってもエステティシャンとして働きたいと考えているのであれば、独立開業を目指してみましょう。